- 腰部脊柱管狭窄症
- 日常生活のからだの使い方
- 2017.03.01
あなたは最近歩けなくなったということはないですか?
川西市大和団地の自費治療院「齋藤鍼灸整骨院」院長の齋藤 守です
あなたは最近歩けなくなったということはありませんか?
70歳代前後の患者さんで最近急に歩けなくなったという方がよく来院されます。
その多くの方が、腰が痛くなってきたり、足がしびれてきたり、痛みが出てきたり、足がだるくなってきたりして、歩けなくたったおっしゃいます。
ただ単に筋肉や心臓、肺の機能が弱くなって歩けなくなる場合もありますが、その症状の奥には「腰部脊柱管狭窄症」が関係しているかもしれません。
腰部脊柱管狭窄症とは腰椎に変形や椎間板の肥厚、靭帯の骨化などが起こり、腰椎の後ろにある神経の通り道が様くなり神経を圧迫することにより腰から足にかけて様々な症状を引き起こす疾患です。
最近テレビでもよく取り上げられたりしてますのでよく耳にする病名だと思いますが、症状について正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状である「歩けなくなるという症状」だけに絞って要点をまとめてみたいと思います。
腰部脊柱管狭窄症の一番典型的な症状は「歩けなくなる」ということです
この歩けなくなるし症状のことを「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」といいます。
間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは、長い距離を歩くと痛みやしびれなどが出てきて歩けなくなるが、休憩するとまた歩けるという症状です。
狭くなった部分がまっすぐ立っていることによって、より狭くなり血流が悪くなったり、神経が刺激を受けたりすることによりこのような症状を引き起こします。
年を取ったから歩けなくなったと思っていたけど実は腰部脊柱管狭窄症が原因で歩けなくなっていたという場合も多く見られますので、以前より歩けなくなった方はこの「間歇性跛行」を疑う必要があります。
極端な場合5mも歩けない、家事などで立っているだけで辛いという場合もあります。
腰部脊柱管狭窄症の「歩けなくなる:間欠性跛行」にはある特徴があります
歩行中に歩けなくなって休憩するときは立ち止まって前かがみや腰を曲げたりすると楽になります。
逆に腰を反らすと悪化することが多いです。
なぜ前かがみで症状が軽減するかというと、前かがみにすると腰椎の関節かかる圧力が低くなり、血流がよくなったり、圧迫を受けている部分が軽減するからです。
その為、少し前かがみのようになる自転車などは結構長い距離乗ることができるという特徴があります。
た だ気をつけないといけないのは、腰部脊柱管狭窄症の患者さんの中で草取りなどの前かがみの姿勢を長時間していて、急に痛みとしびれが強くなりその後歩けな いほど症状が続いたという患者さんも多いので、前かがみだから長時間してもよいというわかではないということです。
脊柱管狭窄症以外にも「歩けなくなる:間欠性跛行」が起る病気もあります
それは血管の病気で「下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)」「閉塞性血栓血管炎(バージャー病)」というものです。
腰部脊柱管狭窄症は圧迫刺激を受けた神経が原因で起りますが、「下肢閉塞性動脈硬化症」「閉塞性血栓血管炎」は読んで字のごとく血管が原因で起りますで神経性の腰部脊柱管狭窄症とは症状が異なります。
そこで、これらの症状の違いを簡単に紹介します。
年 齢による違いもありますが、明らかな違いは間歇性跛行で症状が楽になる姿勢、脊柱管狭窄症は前かがみに対して、血管性の「下肢閉塞性動脈硬化症 (ASO)」「閉塞性血栓血管炎(バージャー病)」 は姿勢はあまり関係がないということ、足がつる、冷感を伴うことなどが特徴です。
このように以前より歩けなくなって、休むとまた歩けるという場合、歳のせいではなく「脊柱管狭窄症」「下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)」「閉塞性血栓血管炎(バージャー病)」 などの疾患が潜んでいる場合もありますので注意が必要です。
脊柱管狭窄症と診断されて、安静にしてくださいと言われたからあまり動かなくなった、歩くのが辛いのであまり歩かなくなったいう方が多いですが、あまり安静にし過ぎるの逆効果です。
痛みの強くならない範囲でできるだけ動くようにしてください。
脊柱管の状態は立っている時、座っている時の姿勢、からだのバランスによって微妙に変化します。
そのため、日によって時間によってすごく症状が楽になることもあります。
それはどういう状態か、それは脊椎(脊柱管)の位置関係がすごく良い状態(損傷部分に圧力がかから無い状態)になっている事を意味します。
その状態が安定すると痛みを感じない時間が増えてきて生活もし易くなるということです。
「柔道整復師、鍼灸師 齋藤 守 監修」
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